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総合型選抜・AO入試で活動実績がない!不合格になる活動報告書や自己推薦書とは
目次
「総合型選抜を受けようと思っているのに、活動実績がない…」「活動報告書や自己推薦書に書くことがない」という悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
最近は総合型選抜を受験する人が増えており、約半数の受験生が総合型選抜で大学に進学しています。実際、一般選抜と比べて総合型選抜の方が倍率も低く、総合型選抜で合格できたら楽ですよね。
しかし、総合型選抜に対して高を括ってはいけません!特に、活動実績もなく総合型選抜を受けようとしている人は要注意です。
この記事では、総合型選抜を用いて現役で慶應義塾大学文学部に合格した筆者が、総合型選抜・AO入試で活動実績がない人が今からできることや総合型選抜のリアルをお届けします。総合型選抜を受けようと思っている方が記事を読んで今から何をすべきかを知り、対策を始めるきっかけになれば嬉しいです。
総合型選抜の活動報告書で書くことがない人は焦ってください
総合型選抜は、その人の取り組んできたことや思考力が評価される入試方式です。学力を重視する一般選抜とは異なり、志望理由書や面接・小論文などの試験のため、「勉強しなくても進学できるから楽」と思っている方もいるかもしれません。しかし、学力以外のものが重視される分、総合型選抜の活動報告書で書くことがない人は焦った方がいいです。
そもそも総合型選抜における活動実績とは?
総合型選抜における活動実績とは、学生時代に取り組んできた活動のことです。
総合型選抜で合格する人の多くは、探究活動やボランティア活動などで培った経験や思考を活かして受験しています。
どんな活動が活動実績として評価されるの?
具体的には、以下のようなものが活動実績として評価されるでしょう。
・探究・課外活動
・ボランティア活動
・コンテストへの出場や入賞
・英語などの資格
・留学経験
・部活動での実績
・生徒会や委員会の活動
総合型選抜ではどの種類の活動が評価されるなどということは関係なく、「どれだけそれに本気で打ち込んだか」が評価されます。高校での探究活動に人一倍取り組んだり、英語が好きな人であれば英検1級を取ったりと、自分が興味を持てそうなことに打ち込むのが大切です。
総合型選抜で活動実績がないのはやばい?
結論、やばいです。活動実績がないと、総合型選抜での合格は極めて厳しいと言わざるを得ません。
大学は総合型選抜で、アドミッションポリシーといった「大学が求める学生の人物像」に合った学生を選抜します。総合型選抜で合格するためには、大学が求める人物像にマッチしているということをアピールする必要があります。またそれをアピールするためには、活動実績を示して自分はどのようなことに興味があって打ち込んできたのかを提示する必要があります。
大学側も、自分の大学でしっかり勉強して成長してくれる学生を合格させたいため、活動実績を通して成長し、さらに大学で学びたいことも明確に決まっている生徒を選ぶでしょう。結果、合格するためには活動実績は必須になるというわけです。
総合型選抜で不合格になる理由とは
総合型選抜で不合格になる理由として、主に以下の3つが挙げられます。
・活動実績がない
・成績は関係ないと思っている
・対策不足・スタートが遅い
それでは、それぞれなぜ不合格になるのか、詳細の理由を見ていきましょう。
活動実績がない
総合型選抜では、学生時代に熱心に取り組んできたことが評価されます。そのため、総合型選抜を受ける上で活動実績がなければ、武器を持たずに戦うのと同じです。自己アピールをするための一つとして、活動実績をつくっておくことはとても大切です。
成績は関係ないと思っている
大学入試からは高校の成績が関係なくなると思って、高校のテストに全く力を入れていない方もいらっしゃるかと思います。しかし、成績は良いことに越したことはありません。もちろん総合型選抜では評定を求めない大学もありますが、比較的上位の大学を受ける際には、受験資格に評定平均を求める大学が多いです。例えば、慶應義塾大学文学部の自己推薦入試では高校3年間通しての平均評定4.1以上が受験資格に含まれています。
いざ総合型選抜を受けようと思って受験資格を見たら、評定が足りなくて受けることさえ出来なかった…となるととても悲しいですよね。結果的に成績が必要でなくても、最初から成績は関係ないと思っているのはアウトです。
対策不足・スタートが遅い
「総合型選抜なんて、3年から対策すれば良い」なんて思っている方、いませんか?
実はそれ、全然違います。
総合型選抜も、一般選抜と同じように、早め早めの対策が必須です。
特に総合型選抜は志望理由書だけでなく小論文や面接など、多くの入試の段階・科目があります。まず志望理由書を書くためには活動実績を1、2年生のときから作っておく必要がありますよね。また小論文も、ただ自分の意見を述べるだけではなく、きちんと型に沿って書く練習をする必要があります。面接でも、自分が大学を志望する理由や学びたいことなどをしっかりと言えるように対策する必要があります。
こう考えただけでも、総合型選抜って意外と大変だなと思いませんか?総合型選抜の対策も、早めにスタートさせることが必要です。
高校3年生で活動実績がない人が合格のために今からできること
高校3年生で活動実績がない人が合格のために今からできることとして、主に以下の3つが挙げられます。
・バイトや委員会活動など些細な活動でいいので書き出す
・一つでも多くのボランティアに参加してみる
・過去の経験から自分の強みと弱みを探す
それでは、それぞれ具体的にどのようなことをすればいいか見ていきましょう。
本気で焦ってください
高校3年生でも間に合うなんて思っている方はとりあえず焦ってください。
先生に3年からで良いって言われた?友達はまだ対策してない?全部あなたの受験に関係ありません。
また、総合型選抜はまだ一般選抜より倍率は低いものの、結構真面目に対策しないと落ちるというのも知っておいてください。
というのも、慶應義塾大学文学部の自己推薦入試に現役で合格した筆者も、実は5敗1勝で、慶應しか合格していないからです。慶應以外にもMARCH系や成成明学あたりを受験しましたが、全て一次試験で敗北しました。もちろん、対策をおろそかにしたわけではありません。
慶應に受かる人でさえ落ちまくったので、対策してない人たちは…!
なので結構焦ってください。
バイトや委員会活動など些細な活動でもいいので書き出す
総合型選抜を受けたいのに探究活動やボランティア活動などの活動実績がないという方々は、アルバイトや委員会活動などなんでもいいので絞り出して書いてみてください。
そしてその活動で何をしたか、できるだけ詳細に書いてください。もし、あなたが活躍したエピソードや成長できたと思えることがあるならなお良いですね。
1つでも多くのボランティアに参加してみる
高校3年生の春〜夏頃にこの記事を見ているあなたは、1つでも多くのボランティアに参加しましょう。たくさん参加した方が、活動実績も増え志望理由書や活動報告書の内容が潤います。まだ春〜夏に気づけただけでもラッキーだと思いましょう。
もし夏休みも終盤、秋ごろにこの記事を読んでいる人は…諦めて一般選抜を受けるのも手です。
過去の経験から自分の強みと弱みを探す
アルバイトも委員会の経験もないというあなたは、こうなったら高校時代に限ったエピソードでなくても構わないので、書き出してみましょう。また、それでもエピソードが思いつかないという方は、自分の強みと弱みを考えてみて、なぜそう思うのか、それに関するエピソードがあれば書いてみてください。
高校2年生で活動実績がない人が合格のために今からできること
高校2年生で活動実績がない人が合格のために今からできることとして、主に以下の3つが挙げられます。
・分野を問わず様々な活動に参加してみる
・活動を記録しておく
・志望校をリサーチしておく
それでは、それぞれ具体的にどのようなことをすればいいか見ていきましょう。
分野を問わず様々な活動に参加してみる
高校2年生から総合型選抜を意識し始めているのはとても良いですね!高校1年生のときに全く課外活動をやっておらず、焦っている方もいるかもしれませんが、高校2年生なら十分に対策ができます。筆者も課外活動に目覚めたのが高校2年生の夏で、それまでは全く活動をしていなかったので、同じような状況の方、安心してください。
現在高校2年生の春〜夏(夏休み前)頃の方は、夏休みや休日を使って課外活動に打ち込みましょう!課外活動に興味がないという方でも、自分の興味や好きなことはあまり考えず、いろんな分野の活動に参加してみましょう。今まで興味がなかった分野でも、触れてみると意外と面白い!なんてこともあると思います。もしかするとその発見が、今後の人生や大学の学部選びの決め手になるかもしれませんよ。
現在高校2年生の秋〜冬頃の方も、まだ間に合うので課外活動に積極的に参加してみましょう。この時期になると周りが一般受験を意識し始めたり、模試が多くなってきたりと焦る時期かもしれませんが、本格的に受験生になる前に、少しでも多くの活動実績を積んでおきましょう。
活動を記録しておく
活動した後は、どんな活動をしたのかを文章にしてまとめておきましょう。活動を振り返るのは面倒くさいですが、いざ志望理由書や活動報告書を書くとなったときに、とても楽になります。活動が増えるほど面倒になるので、最初から活動実績を振り返るクセをつけておくと良いですね。
いつその活動を行ったのか、詳細の日付とともに、その活動でしたことや得られたことなどを書き留めておきましょう。
志望校をリサーチしておく
高校2年生では、志望校を意識して活動していくのがいいでしょう。
総合型選抜では、アドミッションポリシーと呼ばれる「大学が求める学生像」に合っているかどうか見られます。そのため、志望する大学がどのような学生を求めているのかを把握し、それにあわせて活動実績をつくったり、対策をしたりしていきましょう。
高校1年生で活動実績がない人が合格のために今からできること
高校1年生で活動実績がない人が合格のために今からできることとして、主に以下の2つが挙げられます。
・自分の興味分野を見つける
・とにかく活動・行動してみる
それでは、それぞれ具体的にどのようなことをすればいいか見ていきましょう。
自分の興味分野を見つける
高校1年生は、自分がどんなことに興味があるのかを見つけるための時間がたくさんあります。
総合型選抜では、どのようなことに興味があり、それにどれほど一生懸命に打ち込んできたのかが評価されます。早い時期から興味を持てることを見つけておくことで、それに打ち込める期間が長くなるため、高校1年生の間はいろいろな分野の活動に触れ、自分の興味を見つけていきましょう。
とにかく活動・行動してみる
1年生は、活動実績をつくる時間がとても多く取れる時期です。2・3年生になってくると、模試が増えてきたり一般受験のことを考えないといけなかったりしてくるため、のびのびと活動できるのは1年生のうちです。
自分の興味や得意不得意に関わらず、様々な活動に取り組んでみましょう。どこから活動を見つければいいかわからない…という方は、「高校生 ボランティア」「高校生 課外活動」などと検索すれば、課外活動がまとめられている記事(はたらく部でも紹介しています。)が出てくると思いますのでそこから探してみましょう。
また、はたらく部では、社会やビジネスについて学ぶオンラインセッションを開催するとともに、課外活動のサポートも行っています。気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。月額税込4950円なので、総合型選抜対策を本格的に始める前でも始めやすい金額です。(※はたらく部は、総合型選抜対策サービスまで含めたはたらく部アカデミーと少し異なり、キャリア探究サービスや課外活動サポートを主に行っております。)
活動実績がない場合の活動報告書や自己推薦書の書き方
活動実績がない場合の活動報告書と自己推薦書の書き方として、以下の3つがあげられます。
・大学で何を学びたいか&その理由を書く
・大学で学びたいことの詳細と自分の強み弱みを絡めて書く
・大学卒業後のビジョンを語る
「総合型選抜を受けたいけど、活動実績がないし、今から活動実績をつくる余裕もない…」という方向けに、活動実績がない場合の活動報告書と自己推薦書の書き方を教えます。しかし、これは最後の手段なので、時間が少しでもある方はしっかりと活動実績を作ってから入試に挑むようにしましょう。
また、この書き方をしても必ずしも受かるわけではないことも、ご承知おきください。
大学で何を学びたいか&その理由を書く
総合型選抜で大学は、活動実績とともに「大学で何を学びたいか」を重視します。そのため、活動実績で戦えなくても、大学で学びたいことを極めて書けば、心を射止められる可能性があります。
そのため、自己推薦書の書き出しとしては、「私は貴校で教育学とアントレプレナーシップを学び、高校生が社会やビジネスに今以上に触れることができる社会を作りたい。」のような、大学で学びたい学問分野+将来の展望といった形で書くのが良いでしょう。
その次に、それを学びたい理由を記述します。自分が興味あるからという理由でなくても、現在の社会で問題になっているから等でも良いですね。上の例の続きを書くとするならば、「その理由は、現在の高校教育では探究活動が必修化され、私の高校でも探究活動が取り入れられていたため、もっとそのような機会が増えたら良いと思ったから。」などが考えられます。
大学で学びたいことの詳細と自分の強み弱みを絡めて書く
大学で何を学びたいかを書いた後は、その詳細と、学びの計画を自分の強みと弱みを絡めて書いてみましょう。
まず、大学で学びたいことの詳細では、実際に志望する大学にどのような授業があるのかを調べたり、シラバスを見たりして書いてみましょう。特に、その大学が力を入れていそうな授業について書くと、「その大学ではないといけない」ということを伝えることができます。
次に学びの計画を、自分の強みと弱みを絡めて書くことで、活動実績がない人でも簡単に自己PRすることができます。例えば、「社会学を学ぶときは、自分の得意なコミュニケーション力を活かし、積極的にフィールドワークに参加したい。自分の弱みとして物事を客観的に見ることが苦手というものがあるが、フィールドワークを通して客観的な思考力も磨いていきたい。」などです。
大学卒業後のビジョンを語る
最後に、大学を卒業した後に自分がどのような姿でありたいのか、どのようになっていたいのかを書きましょう。
また、大学で学んだことを通して、どのような社会を作りたいのかを書いても良いですね。
活動実績の作り方とは
活動実績の作り方として、以下の6つが挙げられます。
・探究活動
・課外活動・ボランティア・コンテスト
・資格を取る
・留学する
・生徒会や委員会の活動
・部活動
探究活動
探究活動とは、自分でテーマを設定し、その問題を解決するために仮説や検証を繰り返していく活動のことです。
活動実績として、探究活動は王道ですね。最近では高校での探究の時間が必修になっているので、取り組んでいる方も多いのではないでしょうか。ただ、総合型選抜で探究活動で勝負する場合、本気で取り組んでいる人がライバルになるため、ある程度尽力する必要があります。
課外活動・ボランティア・コンテスト
ボランティアやコンテストへの参加も、活動実績として評価されます。ボランティアに参加するときのコツとしては、まず様々な分野の活動に参加してみて、その後自分の興味があるボランティアに絞って活動することが挙げられます。
もちろん数多くボランティアに参加するのはいいですが、一貫性がないと志望理由書や自己推薦書を書く時に困ってしまいます。そのため、何に興味があって、何を目的にそのボランティアに参加したのかをしっかりと記述できるようにしておきましょう。
コンテストでは、数学オリンピックやビジネスコンテスト、デザインコンテストなど、様々な領域のコンテストが開催されています。コンテストと聞くと難しいイメージがありますが、参加しただけでも強みになるとともに、もし賞が取れたら合格に影響するような目立つ活動実績になります。まずは試しに1つ参加してみてはいかがでしょうか?
資格を取る
総合型選抜では、英語の資格を重視する大学も多いでしょう。大学によっては、英語の資格である程度のスコアを取っていないと受験資格がないところもあります。英検やTOEFL、TOEIC、IELTSなど様々ありますので、自分が受けやすい資格を勉強しておくと良いでしょう。
また、英検以外にも簿記や漢字検定などもあります。
留学する
実際に海外に行って英語を学んできたという留学の経験は、総合型選抜でももちろん大きく評価されますが、あなたの強みや自信にもつながるでしょう。高校生の時から海外に行って勉強する人はあまり多くないので、あなたならではの経験を語ることができ、おすすめです。
生徒会や委員会の活動
生徒会や委員会で、大きな組織をまとめた経験や、高校のために尽力したエピソードがある場合も、総合型選抜で評価されるでしょう。しかし生徒会や委員会の場合は、ただ生徒会長だったというだけでは戦えません。生徒会や委員会に入り、どんなことをして、その結果どのような変化が起こったのかを述べられるくらいの実績をつくりましょう。
部活動
部活動のコンテストやコンクールで入賞したなどという経験も、活動実績として評価されるでしょう。
ただ入賞した、というだけではなく、その練習過程や本番を終えて成長できたことも記述できるとなお良いでしょう。
総合型選抜で活動実績がないときの対処法まとめ
総合型選抜で活動実績がないときの対処法はお分かりいただけましたでしょうか。
これから総合型選抜を受けたいのに活動実績がない人は、ひとまず焦ってください。
この記事を読んで少しでも入試までに時間がある場合は、まずは活動実績を1つでも多くつくる努力をしましょう。
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気になる方は、はたらく部もチェックしてみてください!
新久 さくら
もともととても消極的な性格だったが、はたらく部と出会い積極的に活動できるように。この体験から、探究活動によって学生が自分らしく生きれるようになってほしいという思いで活動をしている。はたらく部インターンで経験を積みつつ、学生が関わることで地域活性化を目指すプロジェクトを立ち上げた。